4000メートル近い高地にあるため、少し階段を登るだけで息切れがする。

ラサでは高原旅社に宿をとった。中心地からは少し離れているが、ソーラーシステムで沸かした温水シャワーがある。チベットでは木が少ないため燃料は貴重品な反面、雨が少なく一年中太陽が出ていて、しかも高地なため太陽光線が低地より強いので、ソーラーシステムは最適なエネルギー源だ。
しかし、このソーラーシステムは調子が悪く、シャワーを浴びようとした時はたいていぬるい湯か水を浴びるはめになった。
ラサの中心にあるジョカン寺の周りは一番の繁華街で、日用品や経文を書いた布、バターなど様々な品物が売られている。
寺の中はお供えのバターが焦げる臭いと読経の声が充満していてしばらくいると不思議な世界に引きずり込まれるような気分になってくる。やはり宗教は麻薬なのだろうか。
ジョカン寺はチベットで一番の聖地になっていて、全国から人々がお参りにやってくる。それも、ほとんどの人が数ヶ月も掛けて歩いてやってくるのだ。着の身着のまま、お椀一つとわずかなツァンパ(麦焦がしでチベットの人々の主食)の入った袋だけを持って旅を続けている人を見ると、リュックの中にシェラフや衣類を山程詰め込んで旅している自分が恥ずかしくなってしまう。これこそ究極の旅の姿だ。
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